マッキンダーの地政学―デモクラシーの理想と現実
「マッキンダーの地政学―デモクラシーの理想と現実」のレビュー・感想

【思ったよりも面白い】
冒頭から歴史の話だった。
フランスにおける革命とナポレオンの関係。
ドイツにおけるビスマルクの位置。
地理の話ばかりかと思ったら、
とっても英国風の語り口を感じた。

【地球は「球」である】
地球は「球」である。このデモクラシーの理想と現実を読み解くにはこのことを理解していないといけない。何をいわんとするか、地球上に安全な場所はないということ。それぞれが地理的条件で負っている現実はかくも厳しいということ。
マッキンダーによるハートランドの定義はその後のハウスフォッファーやスパイクスマンに継承されることになる。この心臓地帯を制するものが世界島を制し、そして世界を制すといったマッキンダー呪縛は現在でも生きている。
アメリカはマハンで行動し、イギリスはマッキンダ...

【平和を望む地政学者の名著】
「東欧を支配する者はハートランドを制し、
ハートランドを支配する者は世界島を制し、
世界島を支配する者は世界を制する」
英国人マッキンダーは、本書を第1次世界大戦終了間際に執筆している。西欧のデモクラシーの理想と適度な資源管理により世界中の人類に平和が訪れることを願って、世界地理を俯瞰したものである。世界平和の理想を願う気持ちが、どの頁からも溢れ出るように感じられる。
本書中の上記の命題における東欧はベルリンを中心とする旧東ドイツからロシアのモスクワ近辺までを指し...

【地球戦略の視点】
著者が言っているのは、つまるところ、世界島(=ユーラシア+アフリカ)を
支配する覇権国家の誕生を防止せよということです。
ヨーロッパを統一する覇権国家の成立を阻止するという伝統的なイギリスの
政策の対象が、イギリス及びヨーロッパの勢力拡大とともに地球全体を視野に
入れるものになったものと評することができると思います。
日英同盟が成立した英国側の思惑、東欧諸国が作られた理由等、いろいろと
考えさせられることが多い本書ですが、今日の日本人から見て、本書から
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